【ゲームの紹介】
前回に引き続き、シンソウノイズの感想記事です。ついに完全クリアしました。今回が最後です。最終章と全体のまとめの感想を書いていきます。
以下、重大なネタバレを含む……。
【ゲームの感想】
〇事故or自殺√
Bad EndというかNormal Endにたどりついた。まあ、これもこれで3班のメンバーにとっては悪くない結末かなと思っていたが、最後の最後で自殺者が出ちゃったから、やっぱりダメ!百合子がさくらのお墓問題に尽力した理由について「家族だから」と答えたという部分はかっこいいなと思ったよね。しかし、「さくら」と「百合」から早い段階で双子に気づくことってできたのかもなあ。ちょっと悔しい。
「出会って焦がれて結ばれて喪ってーーそれでも君の影を追い求めてーー去来する様々な想い出の全てを、そこに乗せて。」
↑こういうテキスト好き。こういう文章を書けるようになりたい。
〇真相√
いやー、なるほどねー。予想は合っていたけれど、一真の方がよっぽど根拠がしっかりしていた。ワイは、第2章の魔球のとき、高永は部屋で休んでいたということを失念しており、高永の除外を感覚的な根拠で行ってしまっていた。そして1番疑問であった「百合子or夏希」からどうやって絞り込むのか、またそれに付随する謎「心の声が漏れないようにしていたのはいかなる方法によってか?」も明快に解答していた。お見事です。たしかにね。第5章のとき、夏希のブレスレットの描写ってそんなに必要か?と思ったけれど、軽く流しちゃったなあ。クリアした後、CGを見返していたのだけれど、1st Hのときも見えにくいけれど、きちんと右手に付けてるんだよなあ。他のシーンでもけっこう映ってたから、どこかで気づきたかったなあ。プールの霊の伏線回収もお見事でした。個人的に1番好きなのは、夏希の動機。嫉妬という至極単純明快な動機だけれど、納得できたし、そもそも人を凶行に走らせる(本当は事故だったから、この表現は適切ではないのだが)のは、激情がないと無理だと思っているから。そして、嫉妬はそれに該当すると思っている。
最終章の展開について。まず、良いと思ったところは3点。①全員の力を合わせた総力戦でアツかったところ。家永さんや諏訪部、糸数たちの協力、班のメンバーの協力、園城寺邸のネズミ花火など今までの全てが集まった感じがして、楽しかった。②登場人物たちの成長。一真は今まで能力を忌避し、ひた隠しにしてきた。それを自ら打ち明けて、助けを請う。これは大きな成長だと思ったし、そこにあるのは間違いなく本物の友情だと思った。また、モモに関しても思ったことをただ口にするだけじゃなくて、伝えるための言葉を探すなど成長していた。③3班がようやく1つになれたこと。力増幅された一真の能力を用いて作られた空間で、雪本さんを含めた3班全員で会話するシーンはかなり気に入った。能力などの設定がないガチミステリーだとこういう描写は難しかったのかなと思うと、能力設定も良いものだなと思った。
エンディングに関しては、どちらを選ぶか悩ましいね。水中シーンやシンソウ=深層の伏線回収(伏線というほどではないが)もされていて、きれいにまとめたなという感じがした。雪本さんを1人にする選択を選ぶのには、かなり心が削られた。雪本さんは一真へきちんと恋心を持っていたのを知った後だから、ここで雪本さんを1人おいていくことなんてできないよ……。雪本さんエンディングを選択したときに、雪本さんが「諦観とか後悔とか、前向きとはいいがたいもので作られた表情」をしていると、描写されてるのがいいね。「お互いの身体を、それぞれ、重石のようにしっかりと抱え込んでーー」、この表現も気に入った。モモエンディングもさくらエンディングもどちらも良かったと思う。
さて、前回の記事で気にしていた「八雲千草の存在意義」についてもそれなりに読み取れたと思う。結末を見るまでだと、「百合子or夏希が犯人なんだったら、わざわざ八雲千草というキャラクターを登場させる意味ってなくない?余計な感じがする」と思っていたのだ。まあ、1番現実的な部分で言うと、夏希にメダイを渡す役が必要ということが挙げられる。しかし、それ以上にやはり橘一真との対比、「ifの橘一真」を描くというのが存在意義として挙げられると思う。夏希にメダイを渡した理由(幸せな現実を崩さないようにするため、ほんとうのことを埋めてしまう)も、真相を追い続けたモモや一真とは対照的だなと感じた。
1つだけ懸念点。これは私は受け入れられたけれど、人によっては賛否が分かれるのかなと思ったところについて。推理ものとして進んできたのに、最後に急に能力バトルみたいな感じになったから、ちょっと驚きはした。まあでも、超能力×ミステリーというのが本作品のキーワードだと思うから、そういう意味では自然な結末だったという気もしてきた。
〇まとめ
間違いなく名作であった。ちょくちょく名前を聞くことはあるものの、めちゃめちゃ評判が高いという印象はなかった。しかし、もっと有名になって良いゲームじゃないかと思った。テレパスという設定のおかげで、登場人物たちの心の声が描写されることが多く、物語に入り込みやすかった。そういう意味でも面白い設定だったね。
エンディングリストの1つだけ違うところ、グランド√的なものが解放されるのかと思ったら、キャストコメントだった。こういうのも面白くていいね。私はこういうの全部、聴いちゃうタイプ。ラジオもやってたみたいだから、聴いてみようかな。
ちなみに批評空間のプレイ時間目安は25時間になっているけれど、絶対、もっと長いと思う。35時間くらいかかった気がする。面白いかったから、別に問題ではないのだけれど。
っていうか、エンディングを見てたのだけれど、シンソウノイズ大喜利ってなんだよ!そんなのやってたのかよ。どうやら期間は2016年11月11日までのようだ。orz。発売前のちょっとした企画だったようだね。
最後に、今までの感想記事でメモしておいた謎を振り返る。その後、評価に移る。
謎①一真が出会った、謎の男の子の正体は?
→解決。
謎②主人公の能力が弱まっているようだが、原因は何?
→単純に心の不調が影響していたのか?
謎③犯人が心の声を漏らさない理由は?
→解決。
謎④一真の祖母は、能力について何か詳細を知っている?
→祖母について詳細が描かれることはなかった。オルゴールのことを知っていたし、かなり能力について詳しい人物なのかと思っていた。
謎⑤1階のゴミ捨て場の鍵を開いたのは誰?
→解決。
謎⑥北上の能力の詳細は?
→解決。
謎⑦登場しなかった能力について。
→解決。
謎⑧さくら自身が「殺されてなんかない」って言ってること。
→解決。
謎⑨能力犯罪組織の親玉は?
→解決。
謎⑩能力者の判定条件の詳細は?
→「××値」というのは本当に単純に知らない専門用語だったから、翻訳できなかったっぽい。考えすぎでした。
謎⑪オルゴールを設置した人物は誰?
→これって説明されてたっけ?あり得るとしたら八雲万里?
謎⑫照明落下事件はただの事故?
→解決。
謎⑬落下する一真たちを助けたのは?
→解決。
タイトル画面もクリア後はかっこいいやつに変わったね。
【項目別】
《①シナリオ》
18/20。きれいにまとまってるシナリオが好きだから、シンソウノイズのシナリオは好印象だった。本格的なミステリーが好きな人には勧めない方が良さそう?そもそもジャンルが違うという感じがする。
《②Graphic》
5/6。絵は間違いなく綺麗なのだけれど、動きが少なすぎる気がする。ちょっと紙芝居感があった(ビジュアルノベルゲームってそんなものなのかもしれないけれど)。Hシーンの吐息表現などによって臨場感を持たせようという工夫は面白かった。
モモの3回目のHシーンなんかは、もはやエロいという気持ちよりも芸術的だという気持ちの方が強かった。サイ〇リヤとかに飾ってそう。
《③H度》
4/5。それなりに実用的だと思う。
《④システム》
3/4。細かい設定はできない。が、バグなどは生じなかった。
《⑤音楽》
4/5。「絆」はけっこう好き。
《⑥ボイス》
3/4。特に不満はナシ(そもそもこの項目は、ものすごく感動したときだけ満点をつけるようにしているのだが、その点数のつけ方がどうなんだろうという気がしてきた)。エンディングを見て気づいたけれど、藤崎先輩ってcv.桜川未央さんだったんだね。アペイリア軍団が大量だ(シンソウノイズの方が早い)!
《⑦キャラクター》
3/4。特に不満はナシ(これまた上記と同様)。
最後にフリーポイントを2つ足して、42/50=0.84でした!ビジュアルノベルゲーム初心者の人にも進めやすい、良いゲームだなと感じた。4月4日から始めて、5月9日に終了。けっこうペース良く進められたのは、それだけ面白いと感じていたからだと思う。
〇雑談
やっぱりノベルゲームって良いよね。小説もそうだけれど、開くときによって違った世界が見えるんだよね。年や経験によって感じ方が変わってくるんだろうね。でも、それと同時に昔、読んだときのことも思い出すんだよね。新しい世界が見えつつも、過去の記憶も垣間見る、そういう不思議な体験ができるのが好き。読み終わっちゃうと、ちょっと悲しい気分になっちゃうんだけどね。そういうところも含めて好きなんだ。
さて、次は何にしようかしら。マブラヴにしようかな。