【アニメの感想】金田一少年の事件簿~墓場島殺人事件~

【アニメの紹介】

 今回紹介するアニメは、またしても金田一少年の事件簿です(4回目)。そのうち他のアニメも取りあげるので、ご安心ください。今回はアニメ第60話~第62話にあたる墓場島殺人事件の紹介です。ちょっとだけあらすじ紹介。

 南の島で夏を満喫しようとする金田一たち。しかし、連れていかれた島は墓場島と呼ばれる気味の悪い島だった。亡霊兵士による殺人事件が次々と起こっていく……。

以下、重要なネタバレを含む。

 

 

 

 

 

 

 

 

【内容】

 いつも通り事件の解き方から。

【事件の解き方】

【論理的思考によるもの】

 61話で金田一が襲われるシーンまでくると、犯人のシルエットでだいたいわかってしまうから、それまでで考える。となると、「萩元殺し」と「美雪が見かけた謎の日本兵」の2つに注目して考えることになる。

 萩元殺しについて。もちろん特殊なトリックが使われた可能性はあるが、これは後で考察することにして一旦置いておく。というか、見張りをしてたときの檜山の目線の動き的に、檜山は壕から動いて活動する人物を見ていると思われるから、檜山+誰かの共犯であることはかなり気づきやすいと思う。ただ、もう1人の共犯が誰かは推測しにくかった。

 美雪が見かけた謎の日本兵について。これが「たまたま姿を見られてしまった犯人」ということはないと思うから、他の人物だろうと決めつける。さすがに島に第三者がいたというのはNGだから、関係者の中から考えていく。最初の殺人事件では死体が爆散している=人数のカウントにごまかしがあったのではないか、という考えはすぐ出てくる気がする。異人館村殺人事件でも似たようなことあったしね。とはいえ、結局これを考えていったとしても、「檜山+誰かの共犯」の「誰か」はわからないからもう終わり。金田一の話が美雪には聞こえてなかったということがわかるまで、森下が共犯だとは決めにくいんじゃないか。

 せっかくだから、萩元殺しを成り立たせるようなトリックについて考える。と、書いてみたのは良いものの全然思い浮かばなかった。檜山がしゃべっているように見せかけて、実はそれは木の枝に服をかけてラジカセから音を発していただけで、こっそり檜山が闇に紛れて殺した。こんなしょうもないやつしか考えなかった。やっぱり、共犯の線しか無理な気がするなあ。壕が実は繋がってました、なんて展開は読者(視聴者)がブチギレだろうし。

 

【直感によるもの】

・萩元哲範…めちゃめちゃ殺されそう。過去の出来事をにおわせる要因だから死ぬのは当然。

・難波昌平…過去をにおわせる要因につっかかってたから、こいつも過去に悪いことしてるだろうから死ぬだろう。

・岩野渉…過去をにおわせる要因につっかかってたから、こいつも過去に悪いことしてる。死にそう。

・陣馬剛史…何とも言えん。モブっぽいっちゃモブっぽいが、犯人と言われたら犯人みたいな顔つき。

・檜山達之…犯人っぽくはあるが、なんか違う気がする。本筋とはあまり関係ないのに、事件にのめり込みすぎて勝手に死んでそう。

・森下麗美…声可愛い。こういう同級生は犯人か殺されるか。少なくとも無事で済みそうにはない。

・平嶋千絵…犯人顔ではあるが、殺されることはないと思う。途中から全然登場しなくなるから、いよいよ犯人orモブ。

・岡崎浩司郎…こいつも陣馬と同じで、犯人orモブ。

 

 全体として見ると、森下が怪しいのはまあわかる。けれど、不動高校の男性陣(金田一以外)がよくわかんなすぎて、直感で突き詰めるには限界がありそう。檜山が絶妙に怪しいから、ミスリードな気もして不安になる。

 

【感想】

 家のことを馬鹿にされ、地元のことも馬鹿にされ、存在も蔑ろにされた平嶋さんはキレて良いと思う。不動高校の男性陣はなんてデリカシーがないんだ……。金田一とはまた違ってノンデリカシーな発言だよね。

 現在ではサバゲ―は広く認知されているし、ある程度社会にも受け入れられているだろうけれど、当時はどんな感じだったんだろうか。あまり、受け入れられてない感じだったけど、「アーミー気取りのおぼっちゃま連中」と思っている人は実際に多そう。とはいえ、私はサバゲ―を見たこともやったこともないので、空気感というはあまりわからない。面白そうだけどね。

 モールス信号がキーになりました。金田一ではけっこうモールス信号が出てきている気がする。幽霊客船殺人事件のときは金田一はモールス信号の読み方を知らなかったっぽい。それでボーイスカウトの人に読み取ってもらって「人は見かけによらないなあ」的な発言があったと思う。次いで(他にも登場してるかもしれないけれど)、今回の墓場島殺人事件。今回の事件を機にモールス信号についてよく勉強したのかな。その次が殺戮のディープブルー。窓のカチカチで外にいる剣持のおっさんとやりとりをする。このころにはモールス信号を完全にマスターしてるっぽい。こういうふうな流れに思いを馳せるのちょっと楽しい(原作での順番は違うかもしれない)。

 謎の日本兵の正体は米村だった。米村は檜山の「逃がすな!殺せ!」という言葉のみで状況を判断して逃げ去ったわけだけれど、言ってみれば「恐怖による鍵」だよね。これはネウロにも似たよなのが出てきてた(日本大嫌いアメリカ人のやつ、デイヴィッドだっけ?)。

 よりにもよってリーダー格の岩野だけが生き残ってしまった。金田一を身代わりにしようとしてるところから見ても、こいつは救いようのないクズだなと思う。1番悪いやつ(主観的には)が生き残ってしまうのは、オペラ座館第三の殺人と似てるよね。

 オープニングとエンディング、両方好きです。「君がいるから…」は今でもカラオケに行ったら、歌うことが多い。今回はエンディングの曲が挿入曲としてもつかわれてるけれど、この演出めちゃくちゃ好き。檜山が最後に意地を通して、森下を守ろうとしてるときにこの曲を流すのは反則だよお。このシーンを見るのは初めてではないけれど、それでもやっぱりウルウルしちゃった。今回の墓場島殺人事件は金田一の中でもトップクラスに好きな事件だから(被害者はクズどもばかりだったけれど)、ぜひ見てほしい。

【名セリフ】

「南国リゾートっていうより……素泊まり2000円って感じだなあ。」byモブ

とんでもなく失礼な発言ダ!

 

「これ以上人を殺して何になる!もう馬鹿な真似はよせ。」

「そうじゃない、おれが助けたいのはあんたらの方だよ!」

「だが、岩野たちに復讐したってあんたらが失った大切なものは、絶対元には戻らないぜ!復讐のために人を殺して、何か取り戻せたか!?目の前で人が死んでいくのを見て、それで良かったって心底思えたのかよ!」

「これ以上罪を重ねるな。」by金田一

この一連のセリフは金田一が言うとかなり重みがあると思う。今まで何人もの連続殺人犯と対峙してきた、その末路(多くは自殺)も見届けてきた金田一だから、何としても檜山を止めたかったに違いない。

 

【まとめ?】

 実は先に天草財宝伝説殺人事件の記事を書いていましたが、時間がかかりそうだったので、先にこちらの記事を公開しました。次は何の事件を見ようかなあ。あるいは、少女革命ウテナの記事になるかも。