【ゲームの感想】11eyes-罪と罰と贖いの少女- #2

 

 前々回に引き続き、「11eyes罪と罰と贖いの少女ー」の感想記事です。菊理√と美鈴√をクリアしたのでその感想を書いていきます。2回目だからゲームの紹介とか前置きとかは割愛。

以下、重大なネタバレを含む……。

 

 

 

 

 

 

 

【ゲームの感想】

《菊理√》

 操から真実を聞かされた後、菊理がどのようなことを考えていたのか気になっていた。てっきり菊理だけは戦う意志を強く持っているのかと思っていましたが、そうではなかった。あの段階では誰も勝てると思っていなかったから、どうせなら好きな人に殺されたいという気持ちになるのは理解できる。「殺す」「殺さない」という恐ろしい選択肢が出たが、殺さないを選択した時の主人公のセリフは名言だと思う。

「例えどんな理由があろうとも、好きな人を―――愛する人を殺すことなんてできない。もしそんなことができるとすれば、狂気によって視野狭窄に陥っているか、もしくは『死』そのものに魅了されているだけ。死にゆく自分たちに陶酔しているだけなんだと思う。」

赤い夜を経験する前まで生きた死体のように生活してきた主人公が、「理不尽に屈せず戦い続けること」(前回の記事で詳しく書いた)をここでも強く意識しているのは、成長を感じられて良い。

 なんて考えてたら、そのまま終わってしまった。ありゃ?と思いきや、タイトルに戻ってみると「菊理」なんてモードが新たにできていた(一旦、本編で菊理Endを終えたら解放される仕組み?)。ようやく全ての真相が明らかになるのかとワクワクしながら始めた。

 わお。アブラクサスの姿が変わっていたと思ったら、デミウルゴスだったのね。幻燈結界により全てを思い出したという流れも受け入れやすくて良かった。そして菊理の声を初めて聞くことができた!前回取り上げた以下の謎も解決。

謎①駆の姉はなぜ自殺したのか?

→日に日に強まっていく自分の力に恐怖していたから。橘に拾われる世界線の菊理は力が強すぎて(虚無の欠片を宿している)自殺すらできなかった。

謎②駆の姉の能力とは?

→同じデミウルゴスの力。

謎③駆の姉と菊理の関係は?

→ともに皐月菊理。並行世界ではあるが。

 さて、菊理と駆の関係はかなり難しいものであるとわかった。菊理自身も言っていたが、並行世界で弟を失った菊理、並行世界で姉を失った駆は血がつながっているわけではないから禁断の恋とは言えないだろうが、それでも普通の恋とは言い難い。お互い相手に亡くした兄妹の面影を見出しているはずだから、少なからず抵抗はあるハズ……。普段だったらどれだけストーリーが良くても近親相姦じみていたら「ヤッ!」となるのだが、今回はそこまで抵抗は大きくなかった。まあ、顔が似ているだけで別世界の人物だもんね。これまでもいろいろな記事で書いてきたけれど、時空間を超えた愛、想いが大好きだから、菊理√の展開はかなり気に入った。しかも、菊理√の良いところは(ほぼ)完全なハッピーエンドということだよね。菊理√以外だと菊理が幸せになれない。孤独な世界で絶対的観測者として心が折れそうになっている菊理を知ってしまったら、もう他の√できないよぉ( ノД`)シクシク…。(ほぼ)と書いたのはリーゼロッテが救われてないから。確かに、リゼットは魔術師として世界をひっかきまわしてきたかもしれないが、その生い立ちを知っているから、同情したくなる気持ちもある。

 ちなみに、菊理√で1番好きなのは告白シーン。手のひらに文字を書いて告白するの、されたいなぁ~~~~~。

 菊理√探索の際に、選択肢をいろいろ変えてみてシーン回収をしておいた。もちろん、クロスビジョンを全て埋めたいよね。学園で死ぬBadEndで出会っていたのは雪子かな。

 これはゆか√以外なら全てにおいて言えるのだが、絶対に共通√でゆかと1回Hするため、ゆかに対してかなり罪悪感がある。共通√で絶対にHがあるって珍しい気がするけれど、そうでもないのかな?流れの都合上、ここでもう書いてしまうが、美鈴√でのゆかは主人公に対して真剣に向き合っていたよね。諦めきれるようにって言いながら主人公の背中を押すなんて、なんて良い子なんだ!と感動した。だから、余計に罪悪感が強くなったのだが。人にもよるかもしれないが、共通√含め、ちょっとゆかにイラっとすることがあったが、このシーンを見て考え直した。

  個人的に1番好きなキャラクターは菊理かもしれない(かもしれない、としているのはそれだけ他のキャラクターも魅力で迷っているから)。美鈴とはまた違った芯の強さを感じる。そんでもって、普段は包容力のある感じがしていて癒される。おしとやかだけれど、芯の強いタイプ……これが好みなのかもしれない。

 

《美鈴√》

 このゲームは序盤√が長く個別√が短いタイプだから、あまりとりたてて書くことはないのだけれど。廊下で美鈴と駆が抱き合っていて、それをゆかが陰から見ているシーンはけっこう辛かった。

 さて、美鈴はいわゆる「不束者ですが、何卒」系の古風な女子で、このキャラクターではよくある、凛とした強さを感じる女性だった。なんかよっとシンフォギアの風鳴翼を思い出した。だが、そんな彼女もHのときにはリードされる側に回る甘えんぼさんな一面を持っており、そこに惹かれた人も多いのではないかと思う。美鈴って名前を読んでもらいたがってるの、可愛くて良いよね。声、けっこう好きなんだけれど、声優さんについて調べてもあんまりよくわかんなかった。

 前回の記事や名言のところにもいろいろ書いたけれど、美鈴は生き様に尊敬できる部分が多いから好き。

 

○名言

「おうおう、ため息なんかついちゃって。想像の中で否定して落ち込むのは、頭でっかちなやつの悪いクセだぜ」by賢久

賢久はそんなに深い意味を込めて言っていないのだろうけれど、かなり重要なマインドだと思う。

 

「固いこといわないの。硬くしていいのは、その童貞ち○ぽだけってね」by彩子先生

汎用性あるね。

 

「本当に勇気ある決断とは、自分の誇りを傷つけることになろうと、なすべきことをなす――」by美鈴